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関西EU多文化共生研究会

EUから考える「多文化」と「共生」
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第32回ベルギー研究会/第66回EU研究会
 
2011年10月23日(日)
時間:13時30分~17時30分
会場:「西宮市大学交流センター」セミナー室2
http://www.nishi.or.jp/~daigaku/info/index.html
  
【発表要旨】
①木戸紗織「多言語社会ルクセンブルクにおける言語使用 ―領域を手がかりとして―」
 
ルクセンブルク研究は歴史の浅い分野だが、一昨年ワルシャワで開かれた世界ゲルマニスト会議において「ルクセンブルク学」として一つのセクションが設けられるほど体系化されてきた。日本には少なくとも5名の研究者がおり、言語学的にはルクセンブルク語の正書法および語の屈折に関する研究、教育面では移民的背景を持つ児童の教育に関する研究、そして社会言語学的な側面から言語法と国民意識に関する研究など、その対象は多岐にわたっている。こういった研究は、まず『ルクセンブルクは多言語社会だ』という認識の上に成り立っている。確かにルクセンブルクは三言語を話すという点で多言語国家ではあるが、しかし逆にヨーロッパで多言語国家といえば、ルクセンブルクではなく、多くの場合スイスやベルギーが挙げられる。そこで、本発表の目的は、第一に、多言語国家としてしばしば言及されるスイスやベルギーと比べて、ルクセンブルクの多言語性にはどのような特徴があるのか、そして第二に、従来の多言語社会に関する研究と比べてルクセンブルクの研究はどのような意義があるのか、を検討することである。
 
②石部尚登「ベルギーにおける言語政策と言語の領域性認識の関係」
 
ヨーロッパで人々の言語観を長らく支配してきた言語の領域性認識は、古くは国民国家建設のための国民統合政策、多言語国家では言語対立を調停するための政策、また近年では地域語や少数言語の復興政策など、様々な形で、多くの国々で政策に取り込まれてきた。なかでもベルギーは、20世紀の前半より言語政策で言語の領域性に中心的な役割を与えてきた。現在では国家制度の基礎となっているほどに、両者の結び付きが強い国家である。本報告では、そのベルギーの言語政策を事例として、両者の関係が、単に言語の領域性認識が政策利用されるだけのものではなく、それが政策的な実体とされることで、その認識の構造自体に変化がもたらされる相互作用的な関係であることを示す。具体的には、言語の領域を確定する際に必然的に生じる言語境界線に着目し、ベルギーの言語政策における言語境界線の政策的利用の歴史、およびそれに伴う言語領域性の認識の変遷を考察する。
 
③大場茂明「ハンブルク・ザンクトパウリにおける地区再生 ―衰退地区からトレンディ・エリアへ―」
 
人口総数の減少、高齢化率の上昇にともなう都市の縮退(Shrinking City)現象への対応は、欧米の先進工業国における共通の政策課題として近年注目されている。ドイツにおける都市縮退問題の認識は、「東の縮退」から「西の縮退」へ、さらには「成長地域での地区縮退」へと、その焦点が今日では徐々に移行しつつある。しかも、ミクロレベルで見れば成長と縮退は隣り合わせであり、衰退コミュニティが市内の特定地域にモザイク状に出現する一方で、かつての衰退地区がそのイメージを一新し、再び活き活きとした街の賑わいを取り戻したケースも、少数ながら存在している。本報告では、そうした事例の一つであるハンブルク市、ザンクト・パウリ(St. Pauli)地区を対象にして、典型的なインナーシティの衰退現象がみられたこの地区が、広告業・IT産業従事者、芸術家、ジャーナリストといったクリエィティヴで所得の安定した若者や学生層に人気のトレンディな地域(ドイツ語では"Szenenviertel")として再発見・活性化されていく過程の中で、行政や地元関係者(アクター)が行った取り組みを考察していくことを通じて、都市縮退時代におけるコミュニティ再生のあり方を改めて検討するものである。
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